スキップしてメイン コンテンツに移動

日本 vs ベネズエラ ~キリンチャレンジカップ~

日本(H)1-1ベネズエラ(A)/大分/2018.11.15
得点者(名):酒井
得点者(べ):リンコン

前回のウルグアイ戦からの積み上げが見られいい強化試合でした。

戦評~CBのビルドアップが鍵~

日本は序盤、攻撃のビルドアップに苦しみます。日本は攻撃時2-4-3-1なのに対し、ベネズエラの守備は4-1-4-1でした。日本の2人のCBに対しては、1トップなので自由を与えますが、それより前はマンツーマン気味にハメてきた形になります。柴崎がCB間やSBとCBの間に下りてもマークがついてきていました。

そのため、ビルドアップの出口がなかなか見つからず、序盤は停滞感がありました。しかし、CBからハーフスペース同ラインに顔を出したFWに鋭い縦パスが入ることが徐々に増え、さらに、その落としを受ける周りのサポートのタイミングが良いため、攻撃の良い循環を生みました。

ベネズエラとしては、マンツー気味に来たことで、出させたくないハーフスペースへの縦パスを許す結果になってしまいました。(普通は縦を切って、バックパスやサイドに追いやるような形が定石です。)

また、相手のプレスをひっくり返す裏へのロングボールも混ぜながら、相手に合わせた効果的な攻撃を組み立てました。

両CBとGKのシュミットダニエルを含め、フィードの能力の高さがベネズエラとの知略の応酬を優位に進めるカギになりました。


〈雑感(良いところ)〉

  • GKシュミットダニエルが、安定した守備とビルドアップへの貢献を見せた。順調に育ってほしい。
  • 冨安が吉田との良いコンビネーションで大きな破綻なく守備を完遂。ゴールになるボールを掻き出す場面も。ビルドアップでの貢献もできていた。こちらも、順調に育ってほしい。
  • 後方でのビルドアップ→ロングボール→前線が収められず→ゲーゲンプレス→プレス掻い潜られる…という場面に、ハイプレスしていたグループとビルドアップしていたグループの間にスペースが開き、カウンターのスピードを落とせないという課題があったが、この試合では間延びした時間帯はなかった。これがこの試合一番の収穫だと思った。
  • SB含めDF4人ともヘディングが強いっていいなーと思った。強豪相手はこちらのパターンでお願いしたい。
  • ”セットプレーで点取れない病”だったので、点が取れてよかった。酒井宏樹、代表初ゴールおめでとう!

〈雑感(今後に期待)〉

  • 大迫のライバルが不在なことが今後の課題だと思う。代わりの選手もあまりインパクトを残せなかった。まだ出てない浅野なのか?武藤なのか?香川で偽9番も面白そう。大迫がいない場合には、2トップにしちゃった方がいい気もする。
  • 決定機を外すたびに私はのけぞっていたが、あれだけ外すと本番ではひっくり返ってしまいそう。
  • 前線4人はメンバーの硬直化が始まってきた?途中出場では原口は良かったと思うけど。乾・香川・久保辺りもいるし入れ替えもして欲しいな・・・

〈雑感(なぜだろう?)〉

  • 戸田さんと福田さんの解説には好感が持てました。民放としては、硬派で分析的な解説だったので。その一方、アナウンサーは盛り上げようと必死で、ギャップがあり、掛け合いが”ちぐはぐ”で笑えました。アナウンサーは、スペースを埋めようとしてボールを持ちすぎることなく、レジスタとして少ないボールタッチでさばいて欲しいものです。
  • ベネズエラのGKユニフォームの色がフィールドプレーヤーに近かったけど、アリなんだね。

次はキルギスと”引いて守るをこじ開ける”のレッスンです。

次のキルギス戦のブログも書くので、
トップページのブックマークをお願いします。


↓応援お願いします
↓クリックで皆さんの日本代表ブログが見れます
にほんブログ村 サッカーブログ 日本代表へ
にほんブログ村

コメント

このブログの人気の投稿

2024名古屋グランパス 編成の妄想

2024.1.14新体制始動ということで、今年のスカッドについて好きなように妄想を書けるのは今だけなので、久しぶりにブログを更新したいと思います。 今年の編成の感想 今年のスカッドを見て、違和感を感じた。その違和感の正体は、3か4か分からないこと。 以下にミルクボーイ調で4バックなのか3バックなのか考えてみた。 監督が昨年やり方を踏襲すると言っている。3バックで決まり。 フィジカルに長けた上下動できて守備も信頼できる名古屋風WB(相馬、森下、豊)が1人もいない。なら3バックちゃうか。 右SB適任者が、再レンタルも想定される成瀬しかいない。やっぱり3バック。 ただ、獲得したサイド選手(山中、小野、成瀬、山中)はみんなWB未知数。ほな3バックじゃ無いか。 3バック維持するとしても丸山、藤井、中谷の移籍で作り直しは必至。ほな3バックじゃなくてもよいか。 1枚目2枚目過多でDF枚数を減らしたい。ほな3バックじゃ無くてもよいか。 去年、後ろに重たかった。ほな3バックじゃない方がいいか。 福岡、日本代表など4と3を併用するクラブが出てきた。 新体制発表会、長谷川監督「3も4も様子を見ながらやっていきます。」4バックやるって言ってるやんけ! とミルクボーイ調もかなり崩れているが、4バックをやるっぽい。てか、やって欲しい。 どうも、 フォーメーションをシーズン・時間帯を通して使い分けると考えて間違いなさそうだ。 ちなみに4231に当てはめてみたのがこちら。我ながらまんざらでもない。理由は、 エルボーバック(SBの片側を上げ、逆側にCBのできるSBを置く)の4231をベース に妄想しているからだ。 左上がりエルボーバック もう少しエルボーバックを掘り下げよう。一例として、左SBを上げ気味にしたエルボーバック4231を示す。右SBに野上が入ることで、 試合中に3バックにも可変できる というわけだ。 この場合、久保と山中で幅を取り、左WGの森島を内側に絞らせることで、森島、山岸をSTとする3421的にも振舞える。森島がいい感じにライン間で仕事をしたり、下りてきたりが可能になる。この形は森島が活きる。ちょっと守備の怖い(失礼)、トージロー君を前目に残せて活きる。上下動の運動量に不安のある(失礼)、山中の負担も減り活きる。 昨シーズンは後ろに重たいことが課題 としてつきまとった。試合序盤など...

レビュー)湘南 vs 名古屋~立ち位置的な攻防を書きました(データ追加版)~

名古屋(H)3-1湘南(A)/豊田スタジアム/2020.11.21 得点者(名):マテウス、阿部浩之、シャビエル 得点者(湘):坂 今回は、両チームの立ち位置的な攻防を中心にレビューしたいと思います。

プレビュー2)鳥栖 vs 名古屋 J1第1節

前回に続き、 J1開幕戦の鳥栖戦のプレビューです。 前回は、鳥栖のルナー・ニュー・イヤー・カップというプレシーズンマッチを見た感想と、それを受けた名古屋の組織的守備の見どころについて書きました。今回は名古屋のポジトラ時、組織的攻撃時、ネガトラ時、セットプレーについて綴りたいと思います。 カップ戦の出来から、予想スタメンは以下のように想定しています。(2人クロアチア人DFが加入しているので、入ってくるかも。)攻撃時4-3-3、守備時4-1-4-1が基本です。 ムゥは、WGとして使われていましたが、もったいない感じを受けました。一方、トーレスは今の監督の目指すスタイルに向いたCFではない印象です(あまりボールが入っていない)。狭いスペースで反転したり、細かなことが出来るムゥの方が今のゲームモデルに合っている気がします。トーレス(豊田しかり)の代わりにムゥの方がチーム全体の循環はいい感じになりそうな気がします。大きなお世話ですが・・・ 名古屋のポジトラ時 鳥栖がボールロストした時の特徴としては、クエンカの戻りがかなり遅いように見えました。前回書いていますが、クエンカは組織的攻撃時にWGからIHに下りてくることが多く、またそこからチャンネルに侵入しきます。そのポジションからの戻りが遅いので、本来IHでWGに出ている福田とどちらが戻るのかあいまいな状況が生まれやすいと思われます。アンカー脇に侵入すると、高橋秀が結構釣り出されるので、CB前のいわゆるバイタルエリアをうまく使えるのではないかと思います。 よって、クエンカのいる名古屋右サイドからアンカー脇に侵入し、高橋秀を釣り出しておいて、バイタルエリアに左SHやジャビエルが侵入して、ラストパスを送るという形が狙えそうです。 また、CBの連携がまだ成熟していないのか、鳥栖がカウンターを受けたときに、鳥栖CB間が絞られておらず、間にFWが二人いるというあまり見ない状況から失点する場面がありました。(起点は、トーレスのボールロストからだったので仕方ない部分もありますが。) 本職CBではないことによる苦労を2017年に体感している身なので、カレーラス監督にはこのままの方針を「貫く」で行ってほしいものです。 名古屋の組織的攻撃時 鳥栖は、守備時4-1-4-1でCFのトーレスには、ほぼ...

レビュー)浦和 vs 名古屋~浦和の名古屋対策とボコボコの理由~

名古屋(H)6-2浦和(A)/豊田スタジアム/2020.8.8 得点者(名):前田直輝x4、シミッチ、シャビエル 得点者(浦):レオナルドx2 前田直輝の0.5オルンガを含む6得点で快勝した9節浦和戦。 快勝の理由が分かれば、今後につながると思って試合を見返したのですが…ごめんなさい。理由はよくわかんない。しいて言えば、「気持ち」…というレビュワーの端くれなら言ってはならない言葉を発しつつ、スタートです。 試合の大勢が決まる3-0のところまでを、あっさりレビューします。 基本情報 浦和の名古屋対策 ボコボコの理由? 基本情報 浦和は、西川、SB、レオナルド以外をきっちりとターンオーバーする傾向があります。結果として敗因の一つであった気がするので、後ほど。 <名古屋戦スターティングメンバー> GK 西川 DF 橋岡、鈴木(大)、トーマス、山中 MF 武富、柴戸、青木、汰木 FW レオナルド、杉本 SUB 福島、槙野、岩武、長澤、関根、武藤、伊藤(涼) #urawareds #浦和レッズ #wearereds #Jリーグ #サッカー pic.twitter.com/2YSoRG9WpT — 浦和レッズオフィシャル (@REDSOFFICIAL) August 8, 2020 一方の名古屋は、負傷者を除くベストメンバー(=鉄板の監督の哲学)。個人的には丸山祐市の勤続疲労が不安。サブにはルヴァンで結果を出したメンバーが並び、期待が持てます。 明治安田生命 #J1 第9節「vs #浦和レッズ 」(@豊田スタジアム 18:00 KICK OFF ) #grampus スターティング11⚽️ #おうちでDAZN観戦 ご準備は ▶️ https://t.co/rIOJ5UBNhV クラブ毎に数値化される #DAZN 視聴実績が #grampus の経営強化に繋がります💪 それぞれの #MyHomeStadium で共に🤜🤛 #grampus — 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) August 8, 2020 ダイジェストはこちら。皆さん何度も見返しているかもしれませんが、もう一度ご覧になる場合は山中に注目して見てください。 ...