スキップしてメイン コンテンツに移動

レビュー)浦和 vs 名古屋~AT被弾の呪縛~

名古屋(A)2-2 浦和(H)/埼スタ/2019.8.4
得点者(名):和泉竜司、前田直輝
得点者(浦):興梠、関根

また、悔しい引き分けになりました。グゥーーー。

ただ、守備は間違いなく今シーズン最低の出来だったので(断言)、引き分けでおさまって御の字と思っている自分もいます。

「早く武藤と興梠、疲れろー」と念じながら観戦していました。何故って、バイタルエリアで好き勝手するんだもん。

浦和戦で守り切れなかった要因はいろいろあるとは思いますが、ガンバ戦でAT(アディショナルタイム)被弾の呪縛があったのではないかと思っています。

それに付随して、名古屋の守備でHV(3バックの左右CBのこと)とCHの所の課題が浮き彫りになりました。そして、これが改善されない場合、3バックでは勝てないかもしれないぐらいの危機感があります。(私が危機感持っても何にもならないのですが…)

今回はそのあたりをレビューします。

スタメン


名古屋・浦和共に守備時は5-2-3、前5人は5角形のミラーゲームでした。

ダイジェスト




AT被弾の呪縛

名古屋は前節のG大阪戦で、守備ブロックが下がりすぎ、アディショナルタイムに宇佐美に同点ゴールを決められ、逃げ切ることが出来ませんでした。

そのため、守備時のフォーメーションを5-4-1から5-2-3に変更してきました。おそらく下がりすぎ防止のため。しかし、5と2-3の間が広すぎて、武藤と興梠にバイタルエリアを自由に使われフォーメーションの変更は逆効果だったと思います。

正直、そこじゃない。

5-4-1にしろ、5-2-3にしろブロックを下げすぎないためには、前の選手で規制がかからないとDF陣はラインを上げることが出来ません。しかし、前の5人はブロックを下げすぎないようにという意思が働きミドルゾーンに網を張るものの、まったく規制がかからないので守備ラインは上げることが出来ず、5と2-3の間が空いていたと見ています。

DF-MFのライン間が広すぎる事に付随してHV(太田宏介、宮原和也)は、浦和のシャドー(興梠、武藤)にチンチンにされていました。特に武藤と太田のマッチアップはえげつなかった…

HVのお仕事

まず、3バック(5バック)を相手にした攻撃手段の一つに、以下のメカニズムがあります。
攻撃側は、守備側の最終ラインに5枚並んでいるとスペースがないので、MFとDFのライン間に下がります(図の楕円部分)。すると、守備側は人数的に余っていてもしょうがないので、降りた攻撃側のシャドーを追いかけます(図①)。攻撃側は、守備ラインの段差が出来たスペースに侵入します(図②)。

こんな事、今更書く内容でもないですが、今日の名古屋はこれに対する守備が全くできていませんでした。

浦和は、前半途中からファブリシオを中央にして、シャドーに武藤と興梠を持ってきました。(飲水タイム間の指示?飲水タイムのポジションチェンジ流行るんちゃう?)HSのライン間で受ける動きをするためです(上図)。ボールを引き出す動きJ最強の武藤と興梠にマッチアップするのは本職SBの新米HV(太田宏介と宮原和也)です。正直、相手が悪い。

降りて受けるシャドーに対し、名古屋の守備は非常に緩く、HVは寄せきれず、CHへ上手くマークを受け渡すわけでもなく、フリック・レイオフ・ターン・反転して前向きダッシュ・・・やられ放題でした。あとは疲れるのを待つのみorz

通常、シャドーが降りてくる場面はボールの取り所でもあります。攻撃側は後ろを向いており、CHと挟んで守備が出来るためです。CHとの挟んでの守備がうまくいかないことも取り所を無くす要因でした。

HVの守備に途中から和泉竜司が入っていましたが、少なくとも太田や宮原よりも降りるシャドーへガッツリ当たっていました。(経験値!)

DF-MFライン間が広く、CHに守備力が無く、HVが新米の3重苦・・・これがこの試合の展開を決めたメインテーマだったと思います。

ボールの取り所どうする問題


ボールの取り所の無さは、今後大きな課題になりそうです。ここ2試合の後半、攻撃の機能不全も、真因はボールの取り所が無かったことだと思っています。

対応策としては5-2-3から5-4-1にすることが考えられますが、前節耐えきれなかったので、守備的な選手起用もセットで必要と思います。ただ、ボールの取り所が無いために、まずはフォーメーションにかかわらず下がらざるをえないのが現状だと思います。

カバーシャドウが全く効いてなかったことと、浦和HVのドライブやロングボールがあまりなかったことのため、今日は5-4-1の方が良かったんじゃないかとも。

他には、5-3-2にしてシャドーの下りてくるHSに最初から人を置いておく手もあります。

どちらにしろ、前5枚の守備時の規制力をあげないことには始まりません。ここのバランス取りが次節に向けた願望ポイントです。

守備の大駒2枚が負傷中とは言え、チームとしてのボールの取り所の不明瞭感はチームの調子を全体的に下げそうで心配です。

次は、ミドルサードに形成した守備ブロックの位置でどうやってボールを奪い返すか、そこが勝利の鍵になってきています。4バックに戻して宮原和也か小林裕紀をCHに使うのが一番ボール取れそうな気もしますが(もはやファミリー公認?定説?総意?の待望)、確実にやらないでしょうね。守備ブロックに2人自由人がいるのは無理派です。自由人は0人まで。ネットの前半の走行距離3位には驚愕しましたが、それとボール取れるかは別の問題です。

クロスへの対応

ヘディングで3連続失点(宇佐美、興梠、関根)しています。クロス対応が苦手なのは今に始まった事ではないですが、普通クロスからのゴールってそんなに入るものではないので異常事態レベルです。(T_T)

5バックだし、まずはクロスを上げさせない努力をもっとしなきゃですね。

最後にいいとこも

・・・とネガティブな事ばかりでは、読後感が悪すぎて「いいね!」もらえなそうなので良いところも書いておきます。


  • 守備ブロックの位置をミドルゾーンにすることで、意図的にオープンな展開が増やせています。そのため、ここ最近スペースのある状態で攻撃が出来ているため、技術がそのままゴールに繋がっています。
  • ネットが相手ボックスまで侵入する形も頻発しています。パス出して終わりじゃなく、連続性をテーマに挙げているチームの成果なのではないでしょうか?
  • 太田のセットプレーは、シャビエルに比べボールスピードがあり、名古屋は身長もあるので期待が高まります。
  • 福田解説員はジョーと名古屋に優しい。
  • シャビエルや前田直輝の調子が戻ってきているので、攻撃は何とかなりそうな気がする!”ジョーがポストに入りスルーパス⇒シャビエルと前田が前向きで受ける”というのが増えている。
  • 他にも良かった部分もありました。カウンター守備です。中央を固めつつ、ボールにチャレンジする選手は一定の距離を取りながら下がり、サイドに誘導する。時間もかけさせる。割と安心感ある感じに仕上がっています。「風間監督も守備の構築進めてますよ、みなさん。」組織的守備の構築はラスボス感が尋常じゃないですがw

ローン3選手(櫛引一紀、秋山陽介、菅原由勢)が揃ってスタメンを勝ち取って、ユースは優勝してと、クラブ全体は”ゆっくり”良い方向に向かっている気がします。”ゆっくり”


更新情報をツイートしますお願いします。

↓クリックすると
↓みなさんのグランパスブログが見れます
にほんブログ村 サッカーブログ 名古屋グランパスへ
にほんブログ村

コメント

このブログの人気の投稿

レビュー)川崎 vs 名古屋~勝った以外は生き地獄~

名古屋(H)1-0川崎(A)/豊田スタジアム/2020.8.23 得点者(名):金崎夢生 これ以上ない美しいゴール、イタリア流ウノゼロの美学で勝利した川崎戦。 一言で言えば、「最後はやらせなかった」守備の勝利でした。この試合のMOMを挙げるなら、私は吉田豊にします。シュートブロックや、クロスへの寄せや、ゴール前になだれ込む選手へのタイトなマーク。その一つ一つが重なってこの試合の勝利を勝ち取ることができました。 一方、ゴールシーン以外の多くの時間で見た”生き地獄”・・・歯を食いしばり、視界が狭くなっていくのを感じ、胃の痛くなるような90分。 「あなたは前半と後半のどちらの地獄が嫌ですか?」「私は断然、前半が嫌です。」なぜなら、”前半は構造的に崩された”のに対し、”後半はそれを修正して割り切って引いた”と見たからです。 やられた話だけでも何なので、皆さんの語り草となっているゴールシーンについても、気持ち要素多めで書いていこうと思います。 ということで、今回の流れはこんな感じです。 基本情報 生き地獄の前半と割り切った後半 人は何故あのゴールシーンに魅了されるのか? 基本情報 グランパスのスタメンはこちら。強い順にカードを切っていくスタイルの4-2-3-1。ターンオーバー無し。サブに守備陣多めなので、「先制して守り切る」強い意志を感じます。 明治安田生命 #J1 第12節「vs #川崎フロンターレ 」(@豊田スタジアム 18:00 KICK OFF ) #grampus スターティング11⚽️ #おうちでDAZN観戦 ご準備は▶️ https://t.co/rIOJ5UBNhV それぞれの #MyHomeStadium で、 #AllforNAGOYA で、共に🤜🤛 #grampus — 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) August 23, 2020 フロンターレのスタメンはこちら。1週間前の札幌戦からWGだけ変えただけです。ミッドウィークのC大阪戦からターンオーバーしています。名古屋戦の特別仕様なのは、WGの三笘と家長だけということかな?確かに2人とも嫌だな。 8/23(日) 明治安田生命J1リーグ 第12節 川崎フロンターレ...

私的サッカー用語集

正しい意味か分かりませんが、ブログ内で使っているサッカー用語の説明です。訂正あればお願いします。 偽サイドバック (追記2018/10/7) 攻撃のビルドアップ時にサイドバックが、ボランチの位置に入ること。サリーダ・ラボルピアーナのメカニズムでボランチがCBの間に入った時に、ボランチの位置でSBがボールを受ける。この時、SHやウイングがサイドライン際で幅を取りパスコースを作る。SBは、ボランチの位置からハーフスペースを駆け上がり(インナーラップ)、そのSHからリターンパスをもらう・・・などの攻撃につなげることが出来る。ネガティブトランジションでは、中央に絞っているためにカウンターを受けにくくなる。 サリーダ・ラボルピアーナ (追記2018/10/2) 4バックにおける攻撃のビルドアップおいて、CBの間にボランチが下がって、SBを前に押し上げるメカニズム。2トップの相手に対し2CB+1ボランチの3人で数的優位を保つことでビルドアップを安定させる。2017年は、小林がCBの間に下りる形が強直化しており、効果的ではない場合もあった。一方、2018年W杯中断後は、ネットが主にCB間に下りる役割をしているが、小林が下りる場合や、CBとSBの間に下りる場合や、下りない場合を織り交ぜてビルドアップすることで柔軟性が出ている。また、玉田と小林がそれぞれハーフスペースに入り、相手の第1プレッシャーラインを通過する受け手として機能している。そのため、ビルドアップ時のボールロストが減っている一因になっている。 パッキング・レート (追記18/09/29) パスやドリブルで相手選手を何人通過することが出来たかという指標。同じく、相手DFを何人通過したかという指標はIMPECTという。 footbllistaのコラム で紹介されていた。勝敗との相関係数の高い指標だそうだ。 サッカーが陣取りゲームである以上、もっとも本質を突いた指標だと思った。さらに言うと、敵陣に押し込んでポゼッションしても、相手選手を通過出来なければ、陣地を取ったことにならないことにも気づかされた。重要なのは、ボールの前に何人相手選手がいるかで、0人であればそれはゴールを意味する。”ポゼッション”や”縦に速い攻撃”や”ハイラインハイプレス”などのゲームモデルは手段であり...

アジア大会決勝T2回戦 U21サウジ vs U21日本

【 #日本 勝ち越し! #アジア大会 #サッカー 男子準々決勝】 日本、 #岩崎悠人 の後半28分のゴールで勝ち越し! #岩崎 きょう2点目! #AG2018 #BS1 で放送中! 特設サイトはコチラ↓ https://t.co/lrw5A551ZA … pic.twitter.com/0C7mGyd90l — NHKサッカー (@NHK_soccer) 2018年8月27日 非常に苦しい戦いでした。サウジの引いて中央に絞った守備に対し、WBを経由した組み立てとロングボールしか遅攻時の攻撃ルートが無く、単調な攻めでした。かたやサウジのカウンターは切れ味鋭く、決定機も作られていました。ポゼッションは日本のほうが高かったかもしれませんが、決定機の数ではどちらが勝ってもおかしくない試合でした。 〈雑感(良いところ)〉 前田大然のスピードを生かしたアシストから、岩崎のフィニッシュという狙い通りの形で2点取れたこと。 大南がサウジの長身FWカマラとのマッチアップでほぼ仕事をさせなかった。 粘り強く守備をして、オウンゴールの1失点に抑えた。 遠藤と三好の交代により右サイドからの攻撃が活性化され試合を盛り返せたこと。 ピッチの状態が、ベスト16の時より良かった。 〈雑感(今後に期待)〉 ボランチからのビルドアップが難しかった。もちろんボランチ以外の選手のボールの引き出し方が悪かったことを含めて。単純なバックパスが多いため前に進まず、CBの板倉や立田のフィード能力に頼る攻撃が多くなり、単調さが否めなかった。ボールホルダー以外も、自分は受けに行くのか、マークを引き付けてスペースを開けてあげるのかという意図や連動が見られず、ボランチをより苦しくしていた(疲れもあるだろうが・・・)。松本が後ろ目、渡辺が前目でビルドアップする機会が多かったが、松本の運動量がない分、松本の技術を買って前目にして、渡辺や旗手が下がってビルドアップした方が、リズムが出るのではないかと思った。 WBはサイドに張って幅を取るお約束になっているのかもしれないが、2シャドーもスピードがありサイドアタックできるので変化が欲しいと思った。WBがハーフスペースに入って、2シャドーが外に張るなどして、相手の守備のバランスが崩すことを期待したい。 サウ...

レビュー)ルヴァン決勝 vsセレッソ~優勝することに意味がある★★★★~

名古屋2-0セレッソ大阪(A)/埼玉スタジアム/2021.10.30 得点者(名):前田直輝、稲垣祥 FT:名古屋グランパス 2 - 0 セレッソ大阪 ⚽️ 47’ #前田直輝 ⚽️ 79’ #稲垣祥 🗒試合詳細▶️ https://t.co/v03MrdsgFc We’re CUP WINNERS✨ #ルヴァンカップ 初優勝🏆 #4つ目の星 が私たちの胸に ⭐️⭐️⭐️⭐️ #AllforNAGOYA #grampus pic.twitter.com/0uNhpH9AOC — 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) October 30, 2021 優勝しました。エヘ。4つめの★。顔の大きさにワイヤワイヤ言いたいアートワークですね。個人的にランゲラックの横は吉田(真剣な眼差し)。 この写真いいですね。↓夢描き未来紡ぎます。 “ 今日手にした"輝く星"とともに、クラブはさらに進化を続けます。 #grampus ファミリーの皆さま、これからも共に夢を描き、グランパスの未来を一緒に紡いでいきましょう ” #小西工己 #ルヴァンカップ 優勝のご報告と御礼 ▶️ https://t.co/flqmUYwwOG pic.twitter.com/0OoGCP3F2v — 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) October 30, 2021 グランパスのスタメンはこちら。 ⚽️スターティング11⚽️ 🏆YBC #ルヴァンカップ 決勝 🆚 #セレッソ大阪 🏟埼玉スタジアム2○○2 🕐13:05 KICK OFF #輝く星を #AllforNAGOYA #grampus pic.twitter.com/kIU5CBi8QC — 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) October 30, 2021 同カード敗戦の天皇杯から中2日。マッシモのマネージメントが問われる試合になりました。天皇杯のスタメンから4人だけ入れ替わっています。でも、疲れを感じさせないプレーを見せてくれました。 一方のセレッソのスタメン。 10/30(土) 13:05 KICK OFF⚽️ 2021 Jリーグ YBC ルヴァ...