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11月, 2018の投稿を表示しています

プレビュー)湘南 vs 名古屋~34分の1試合~

まずは、次節対戦する湘南の前節(vs浦和)のダイジェストから。 〈見どころ〉 両チームとも前節のスタメンを前提としています。 グランパスは、清水戦・広島戦と左に極端に密集し、ポゼッションを主体とした攻撃をしている。ロンドのような試合=普段の練習のような名古屋・・・を試合に組み込むことで、力を出し切れるだろうという風間采配なのだと理解している。 密集していることで、ボールサイドではスピードが上げにくくなる。精緻なパスワークによる遅攻が得意な名古屋に分のある戦略だと思う。ただし、それを実現するためには、逆サイド(名古屋から見て右)にボールを放りこまれないように、湘南のパスコースを限定する必要がある。 アイソレーションしている右サイドは、清水戦では青木vs松原、広島戦では相馬vs佐々木のマッチアップになった。アイソレーション戦術を用いる限り、1対1の質的優位を作らないと意味がない。しかし、両試合とも優勢だったとは言い難い。 湘南戦では、杉岡とのマッチアップになる。グランパスは、相馬勇紀・前田直樹・青木亮太辺りを交代させながら挑むことになるだろう。この攻防が勝敗のカギになりそうだ。 グランパスが神戸戦から用いている5-2-3の守備陣形は、ボランチ脇のスペースが泣き所になる。杉岡にアーリークロスを上げられ、和泉竜司が空中戦で対抗するパターンを狙ってくるのでは? また、自陣ポゼッションにプレスをかけられる展開は、湘南ペースと言える。湘南のプレスをいなす早いテンポのボール回しや、1人飛ばしのボール回しや、プレスの逆を突くロングボールを効果的に使って、主導権を握りたい。 湘南の攻撃では、山崎の安定したポストワーク、山根らCBの機を見た攻め上がり、梅崎のドリブルなど変化をつけるプレー、が目を引いた。 特に梅崎司は体がキレている印象で、攻撃の中で変化をつける役割を一手に担っていた印象だ。年齢を感じさせないハードワークで前半から飛ばしていた(後半31分に交代)。名古屋の狙う展開としては、終盤までリードを守り、疲労困憊ながら梅崎を引っ張らなければならない状態に持っていきたい。 広島戦、小林裕紀がMOM級の働きだった。中谷進之介も良かった。エドゥアルドネットの惜しいシュートもあった。湘南戦も日替わりヒーローお願いします。 ジョーは得点王がかかってるので、あ

レビュー)名古屋 vs 広島~一発勝負仕様のグランパス~

名古屋(A)2-1広島(H)/エディオンスタジアム/2018.11.24 得点者(名):ジョー、小林裕紀 得点者(広):柏 まずは、33節 広島戦のダイジェストから。 今節の プレビュー記事 はこちら。 一発勝負仕様のグランパス 残留争いの中1試合も負けられない名古屋は、志向するサッカーとはかけ離れた、勝負に徹した戦いをしました。前半と後半で、さらには時間に応じて明確に戦い方を変えながら戦って勝ちをもぎ取りました。他会場の結果により、今節での残留は確定せず、入れ替え戦の16位のままですが、最終節の湘南戦につなげることが出来ました。(グランパスの入れ替え戦回避条件は最後に。) シンプルに圧力をかける攻撃で得点した前半 名古屋は、前節の清水戦で見せた極端に選手を左に圧縮した攻撃から、相馬勇紀を右アウトに入れるマイナーチェンジをしてサンフレッチェ戦に臨みました。名古屋の左でのポゼッションに対し、広島の選手がスライドして空いた右サイドに相馬をアイソレーションさせて、1対1の勝負をさせる戦略を加える意図でした。 戦略としては、左のポゼッションにも好影響が出るはずなので正しいことです。しかし、この試合では、広島の左SBの佐々木に相馬勇紀がマッチアップして、勝つことが出来なかったため、効果を上げられませんでした。縦を切られた場合のカットインの技術が相馬勇紀にあれば、もっと良かったと思うので今後に期待です。 この試合では、上記の組織的攻撃ではなく、陣地を回復するためのロングボールからの攻撃で2点取りました。この部分が最近のグランパスには不足していたので、その部分でも勝負に徹して修正していました。 1点目は、センターライン付近の遠目のFKからでした。これまでのグランパスはセンターライン付近のFKは、”ショートパスでポゼッションを再開…”という場合が多かったのですが、この日はゴール前のジョーに入れてきました。ジョーの落としを、小林裕紀が受け、サイド方向に流れながら中央のジョーに戻しゴールにつながりました。 2点目も、丸山祐市から裏に抜けた秋山陽介へのロングボールのこぼれ球を、玉田圭司→和泉竜司→シャビエルとつなぎ、小林裕紀がコントロールしたボールでゴールを奪いました。 相馬勇紀のアイソレーションや2点を取った

日本 vs キルギス~引いて守るをこじ開ける~

日本(H)4-0キルギス(A)/豊田スタジアム/2018.11.20 得点者(日本):山中、原口、大迫、中島 「引いて守るをこじ開ける」レッスンの成果は? アジアカップを想定した強化試合として、引いて守る相手に対して、どうこじ開けて攻撃するのかという事が、この試合の課題でした。その点で、再現性のある崩しの形があったと思ったのは、中継ではあまりクローズアップされなかった、伊東と室屋のユニットからの攻撃でした。 この試合キルギスの守備時のフォーメーションは5-4-1でした。日本は、4バックが台形に広がって素早いパス交換をし、キルギスの中盤の4枚をスライドさせながら、中央への縦パスや、サイドからの崩しを狙っていました。 この際に、右サイドの室屋にボールが渡り、相手MF4枚のスライドが遅い場合に良い攻撃が前半多くみられました。室屋にボールが入るとキルギスWBが詰めてきて、その裏の空いたスペースをハーフスペースに陣取った伊東が裏を突くという形です。 この形は、左サイドでは起こりませんでした。左サイドは原口がハーフペースで下りてきてボールを受けることが多かったのですが、相手WBはついてきません。そのため、キルギス守備陣形を動かすことが出来ていませんでした。 後半、中継で絶賛されていた中島もどちらかというと下がって受けていたので相手守備陣が沢山いるところにドリブルを仕掛けており、あまり効果的ではなかったと感じました。 〈雑感(良いところ)〉 4点目は、南野が相手DFに向かってドリブルし、その相手DFの裏で堂安が受け、その堂安に寄せにいったDFの裏で中島が受けと、相手のDFが見えないところへの走り込みがゴールにつながった。 後半の大迫、中島、堂安、南野が前半に比べて特別よかったとは思わないが、堂安が中に入ったり、南野がダイアゴナルにサイドに抜けたりといったポジションチェンジが活発なため、DFの陣形が崩れやすい面があった。 前半の決定機を1つ2つ決めていれば、評価も違っただろう。前半の方が組織的な崩しとしては良かった気がする。 〈雑感(今後に期待)〉 後半は、不用意なボールロストが増え、前半に比べ守備機会が増えた。自分からカオス状態を作りに行って、トランジションを増やし点を取る狙いだったかもしれないが。(3

プレビュー)広島 vs 名古屋 と J2リーグ終了で思う名古屋OBの現状

町田に貸していた杉森考起の借りを、2位以内に入ることで返してもらおうと思っていましたが叶いませんでした… / 🔥J2最終節 速報🔥 山形同点! \ 山形 1-1 大分 町田 1-1 東京V 甲府 0-1 横浜FC 松本 0-0 徳島 岐阜 0-0 福岡 岡山 0-1 大宮 【順位表 ※15:50時点】 1⃣松本 2⃣大分 -自動昇格枠- 3⃣横浜FC 4⃣町田 5⃣大宮 6⃣東京V -PO出場圏- 7⃣福岡 🏆明治安田J2第42節 📺 https://t.co/u4BaoHbwDg でLIVE中 — DAZN ダゾーン (@DAZN_JPN) 2018年11月17日 とは言いつつも、同点に追いついて期待を持たせてくれた事と今シーズン大躍進をたたえたいと思います。 / 未来の夢に向かって💫 \ 優勝こそならなかったものの、4位と大躍進の町田。 サポーターは温かい拍手で選手・監督の奮闘を称えた👏 🏆明治安田J2第42節 🆚FC町田ゼルビア×東京ヴェルディ 📺見逃し配信観るなら https://t.co/u4BaoHt81Q @FCMachidaZelvia #zelvia #DAZNピッチサイド #DAZN pic.twitter.com/BkPAPyZV2o — DAZN ダゾーン (@DAZN_JPN) 2018年11月17日 期待しすぎていたので残念ですが、元々2連勝すればいいだけの話なので切り替えていきましょう! まずは、次節対戦する広島の前節(vs仙台)のダイジェストから。 〈見どころ〉 両チームとも前節のスタメンを前提としています。 広島 vs 仙台は、両チーム共にネガトラ時の守備が良く素早い攻撃の応酬にはなりませんでした。また、一定のプレスラインを決めた組織的な撤退守備をお互いするためにビルドアップに手こずり、ロングボール主体で陣地を進めるという試合展開の応酬でした。 グランパスも、ここ2試合で見せている守備のハードワークで、広島のビルドアップを困難にし、名古屋の長所である組織的攻撃で試合展開を優位に進めたいです。 広島は、ここ7試合勝ちがなく、その間の得点は3点のみ。このまま眠らせておきたい。また、パトリックが

日本 vs ベネズエラ ~キリンチャレンジカップ~

日本(H)1-1ベネズエラ(A)/大分/2018.11.15 得点者(名):酒井 得点者(べ):リンコン 前回の ウルグアイ戦 からの積み上げが見られいい強化試合でした。 戦評~CBのビルドアップが鍵~ 日本は序盤、攻撃のビルドアップに苦しみます。日本は攻撃時2-4-3-1なのに対し、ベネズエラの守備は4-1-4-1でした。日本の2人のCBに対しては、1トップなので自由を与えますが、それより前はマンツーマン気味にハメてきた形になります。柴崎がCB間やSBとCBの間に下りてもマークがついてきていました。 そのため、ビルドアップの出口がなかなか見つからず、序盤は停滞感がありました。しかし、CBから ハーフスペース 同ラインに顔を出したFWに鋭い縦パスが入ることが徐々に増え、さらに、その落としを受ける周りのサポートのタイミングが良いため、攻撃の良い循環を生みました。 ベネズエラとしては、マンツー気味に来たことで、出させたくないハーフスペースへの縦パスを許す結果になってしまいました。(普通は縦を切って、バックパスやサイドに追いやるような形が定石です。) また、相手のプレスをひっくり返す裏へのロングボールも混ぜながら、相手に合わせた効果的な攻撃を組み立てました。 両CBとGKのシュミットダニエルを含め、フィードの能力の高さがベネズエラとの知略の応酬を優位に進めるカギになりました。 〈雑感(良いところ)〉 GKシュミットダニエルが、安定した守備とビルドアップへの貢献を見せた。順調に育ってほしい。 冨安が吉田との良いコンビネーションで大きな破綻なく守備を完遂。ゴールになるボールを掻き出す場面も。ビルドアップでの貢献もできていた。こちらも、順調に育ってほしい。 後方でのビルドアップ→ロングボール→前線が収められず→ゲーゲンプレス→プレス掻い潜られる…という場面に、ハイプレスしていたグループとビルドアップしていたグループの間にスペースが開き、カウンターのスピードを落とせないという課題があったが、この試合では間延びした時間帯はなかった。これがこの試合一番の収穫だと思った。 SB含めDF4人ともヘディングが強いっていいなーと思った。強豪相手はこちらのパターンでお願いしたい。 ”セットプレーで点取れない病”だったので、

レビュー2)清水 vs 名古屋~前半の攻撃を振り返る。~

悔しい敗戦となったエスパルス戦。見たくもないはずでしたが、何故か前半だけ中継を見直してしまいました。試合としては戦術的に見るものが多く、正直、面白かったです。 前回のレビュー でも少し書いていますが、さらに掘り下げてみたいと思います。 前半のポゼッション成功要因 守備時の3-4-3のポジションから秋山陽介と和泉竜司を上げ、左サイドを中心に攻撃を仕掛けたグランパス。通常、グランパスは4-4-2でも3-4-3でも、サイドに張っている選手は1人の場合が多い。しかし、この試合の左サイドは常に、和泉竜司と秋山陽介の2人がサイドに張り数的優位を作っており、そこが戦略の要点だった。 まず、攻撃は最終ラインから、和泉竜司もしくは秋山陽介にボールを入れることで始まる。この時、清水右SHの石毛は秋山に付けば和泉に通され、和泉に付けば秋山に通されとサイドに2枚張っていることでマークに奔走していた。和泉や秋山に入ったボールは、左ハーフスペースにネット、小林裕紀、玉田圭司、シャビエルが図のように交互に入りボールを受け、ワンツーなどで抜けることに成功していた。DAZNの前半の平均ポジション(確かボールを触った時の平均ポジションだったと思う。)を見ていただくと、ネット、小林、玉田、シャビエルの4人が縦に一列に並んでいることが分かる。 左寄りの効果 前半左寄りの効果として、以下の様な良い点があった。 石毛は後半早々に、攻撃面で良いところないまま交代している。 ポゼッションを高めることで、エスパルスにあまり決定機を作らせなかった。 使われたくなかったCB和泉竜司の裏のスペースを突かれることもなかった。 密集しているため、清水のカウンターを引っ掛ける場面、ディレイする場面も多く見られた。 小気味よいボール回しを見せながらも、あと足りなかったのは得点だけという前半だった。 得点するために足りなかったこと この攻撃パターンの場合、左サイドからのマイナスのクロスに合わせる右シャドーの決定力が重要になる。この試合、結果論としては玉田圭司のポジションに今シーズン得点を多く取っている選手を入れておくと、結果も変わったのではないかと思う。 例えば、玉田圭司とシャビエルのポジションを逆にするとかが考えられる。しかし、最も良いのは、シャビエルをCFに

レビュー)清水 vs 名古屋~左上がり変形フォーメーション~

名古屋(A)0-2清水(H)/IAIスタジアム/2018.11.10 得点者(清):北川、ドウグラス まずは、32節 清水戦のダイジェストから。 今節のプレビュー記事はこちら。 前半の高いボール保持率は名古屋のペースではない? 名古屋は、守備時は3-4-3でしたが、攻撃時には、ネットが中谷と丸山の間に下がり、和泉と秋山がそれぞれ一列前に上がる変形フォーメーションでした。秋山と和泉を中心に左からのゲームメイクで攻撃を仕掛けました。ポゼッション時間は長かったですが、決定機には結びつかず、ゴールを取るための攻撃にはなっていませんでした。 一方の清水は、CHの小林とネットの間を通すパスから、中央のカウンターで対抗していました。ポゼッションされながらも、サイドを経由するのではなく時間をかけずにCHの守備を掻い潜る選択をされたことは、名古屋にとって嫌な攻撃でした。 後半、名古屋は自ら左右のバランスを改善 前半終盤、清水も名古屋の極端に左に偏った攻撃に慣れ、密集でスペースのない状態だったので、青木を起点とした右サイドの攻撃を増やしました。 しかし、左右のバランスが均等になり、お互いにスペースのできる展開で、清水右SBの立田からのクロスをそれぞれ北川とドウグラスに決められて、万事休すでした。完全に崩されたわけでもなく、特別がら空きだったわけでもなく、2本のクロスが2本ともヘディングで決められるという不条理を感じる試合展開になりました。 名古屋は、中3日の影響もあったのか、守備で詰めては剥がされ、ちぐはぐな攻撃で決定機をあまり作ることが出来ず、敗れました。 〈雑感(良いところ)〉 途中交代の前田は攻撃を活性化。前田のカットインからのシュートは六反のファインセーブにあった。 前半、青木への大きなサイドチェンジが2本ほどあった。もっと、多ければ相手の守備を広げることが出来て違った展開になったのではないかと思っている。 この日もランゲラックのスーパーセーブで1点助かった。ありがたい。 和泉は、CBの位置からゴール前までアンダーラップを仕掛けたり、攻撃時も良くボールを受け走っていた。失点時北川に付ききれなかったが、その場面だけを切り取るのは酷な頑張りを見せてくれた。 中谷は3バックになってから、前に出る守備が迫力を増している。後

プレビュー)清水 vs 名古屋~ハードワークの継続なるか?~

前節の清水は、中2日で連戦続きの湘南に運動量で劣り、良いところなく何とか引き分けに持ち込んだ試合内容でした。とはいえ、守備の安定感は感じる難敵と思いました。一方、名古屋の前節のC大阪戦は、スタメンに若手4人を入れ替え、それまでの戦いが嘘のようなハードワークと守備意識の高さで、1-0のゲームをものにしました。前節のような展開を期待しますが、そう簡単にはいかないと思うので、両チームの戦いの見どころを考えてみました。 まずは、次節対戦する清水の前節(vs湘南)のダイジェストから。 引用:Jリーグ公式チャンネル 〈見どころ〉 両チームとも前節のスタメンを前提としています。 清水は守備時に4-4-1-1となり、4-4で強固なブロックを敷いていました。4バック(立田、ファンソッコ、フレイレ、松原)は全員上背があります。サイド攻撃を受けた場合に、逆SBが中央に絞るのが4バックの基本なので、サイドからのクロスにはめっぽう強い印象を受けました。 1-1のうち一番前に陣取るドウグラスはほとんど守備をせず、カウンターに備えて攻め残っている印象でした。(DAZNの画面で攻め残りのポジショニングが確認できないぐらい。) 金子翔太は一時期のハイパフォーマンスではないようで、前半村田に交代していました。極端に悪い印象もうけませんでしたが、、、攻撃は北川、ドウグラスを起点としたカウンターが最も危険と感じました。 GK六反のキャッチからのレーザービームのような低いパントキックが、2~3回清水MFに通っていました(いい選手!)。清水が苦しい場合にもカウンターの起点になるので、ケアしたいです。 名古屋は、前節に最も気を吐いた相馬が大学の試合で出場できません。また、出場停止の櫛引が帰ってきます。シャビエルのテーピングも気になります。 100% - 名古屋は相馬勇紀がJ1初出場を果たした8月11日鹿島戦以降、同選手が出場した7試合で全勝。対して、出場のなかった5試合では全敗している。レゾンデートル。 pic.twitter.com/1q5iWsmvHt — OptaJiro (@OptaJiro) 2018年11月6日 名古屋は3-4-3と4-4-2を使いわけているので、読みずらいです。普通に守備の安定を図るなら、4-4-2でミラーゲームにした方が良さそうで

レビュー)C大阪 vs 名古屋~追い回せる布陣~

名古屋(A)1-0C大阪(H)/キンチョースタジアム/2018.11.6 得点者(名):相馬 得点者(C): まずは、28節 C大阪戦のダイジェストから。 今節の プレビュー記事 はこちら。 〈雑感(良いところ)〉 名古屋は3-4-3に戻し、神戸戦のスタメンから相馬・和泉・秋山・青木といった守備で追い回せるフレッシュなメンバーに入れ替えた。代わりに入った選手だけでなく、ジョーもネットも守備で追い回し、クリーンシートを達成することができた。全選手のハードワークに感謝!! 前田・相馬がFWに入ることで、ファーストディフェンダーが決まりやすく、全体的な守備の連動をもたらした。 名古屋は、和泉・相馬・秋山のテクニカルな左サイドでゲームを作って、右サイドは前田か青木をアイソレーションさせて突破させるという攻撃をしていた。青木にはなかなか良いサイドチェンジが回ってこなかったが、幅を取る意味で必要なポジションだった。 相馬は得点はもちろんのこと、ドリブルからのクロス、プレスバックしてのボール奪取、スプリント数29回、シュート4本、(あわやPK)などMVP級の活躍をしてくれた。 秋山は、攻撃面では得点時の仕掛けで結果を出してくれた。守備での貢献も大きかった。良く走った。 名古屋は敵陣ポゼッションで押し込んで、クリアボールをすぐ回収したり、ネガトラのハイプレスでボールを奪回したりといった、本来目指しているサッカーで長い時間攻撃する時間帯があった。今季一番かも。 高い守備意識で、中盤で潰し合うという名古屋には珍しい試合展開にできた。そのため、両チーム共に決定機の比較的少ない試合展開に持ち込めた。こういう決定機の少ない試合展開も、ゴール前の精度に長けるグランパスに向いているかも。 ネットがタックルしてボール奪取したのを見たのは初めてな気がするのは、俺だけ? 風間監督は、前田を1列前で使ったこと、守備で追い回せる若い選手を起用したこと、全員に守備の意識付けが浸透したこと、3-4-3でC大阪のサイドに先手を取らせなかったこと・・・など采配が的中。 〈雑感(今後に期待)〉 ハイペースがたたり、70分頃に疲れていた。途中出場の玉田にも、もっと追い回してほしかった。 和泉が攻撃参加してボールロストしたのを散見。積極性は買うけど、CBだよ。

プレビュー3)C大阪 vs 名古屋~名古屋らしい守備を考える~

まずは、次節対戦するC大阪の前節(vs鹿島)のダイジェストから。 延期された28節のC大阪戦。過去に書いた プレビュー記事1 、 プレビュー記事2 はこちら。順延前、3-4-2-1だったセレッソのフォーメーションは、4-4-2になっています。 〈見どころ〉 両チームとも前節のスタメンを前提としています。 C大阪は、ALC決勝のため前節大幅にターンオーバーした鹿島に惜敗。今季得点が少ないセレッソだが、2回ポストに当てるなど、決定機も作っていた。(鹿島は、GK、CB、ボランチ以外にだけスタメン級を使ってそれ以外はターンオーバーしていた。それでも、全員がハードワークして、鹿島らしい戦いができていた。育成、メンタリティを含め見習いたい部分が沢山ある。) 丸橋・高木のいる左サイドからの攻撃が強烈だった。 C大阪は、後方でビルドアップしているところに相手が食い付いてくると、ソウザや山口からコーナーフラッグに向けたロングボールを蹴り、両ワイドの高木と水沼に通す攻撃をしてくる。ボールの出どころへのケアと名古屋SBの裏のスペースのケアが大事になる。 名古屋は、前節の神戸戦、櫛引を右SBに置いていたが出場停止。 名古屋は、神戸戦から中2日。 名古屋は、鳥栖が長崎に勝ったことでJ1参入プレーオフ圏内の16位に。 名古屋らしい守備について 名古屋は、守備の緩慢さが指摘されている。ただし、風間監督は”相手のフォーメーションとのミスマッチの修正を必要があった”という認識だった。セレッソが4-4-2の場合、名古屋は4-4-2の方が人に付きやすいが、どうなるか。 名古屋は、名古屋らしい守備を考えないといけないと思う。 例えば、風間監督はハードワークを求めていないわけではない。しかし、名古屋の抱える選手の特性がハードワークに向いていないので、インターセプトを狙う読みの良さなどで対抗する必要がある。因みにインターセプト数は5位。タックル数は18位。 あと、これまでの試合で勝っている試合でも、ハードワークで勝ったというより、シュートブロックとランゲラックのセーブのおかげで勝っている。シュートは打たせても、コースは限定しないといけない(イニエスタのループは諦める。流石にもう少し寄せる必要はあるが。)。 相手のカウンターにはしっかりディレイをしなければならな

レビュー)神戸 vs 名古屋~イニエスタとポドルスキの個人技に屈する~

名古屋(H)1-2神戸(A)/豊田スタジアム/2018.11.3 得点者(名):玉田 得点者(神):ポドルスキ、ポドルスキ まずは、31節 神戸戦のダイジェストから。 今節のプレビュー記事はこちら。 戦評~戦術家である両監督の采配で攻守の入れ替わった前後半~ 前半は圧倒的に神戸ペースでした。 名古屋は4-4-2に戻し、右SBに左利きの櫛引を持ってくるフォーメーションでした。イニエスタは、ネットと前田の間のハーフスペースでボールを受け、寄せの甘いネットの前で自由にゲームメイクをしていました。前節ではイニエスタはアンカーの位置まで下がってビルドアップをしていましたが、名古屋戦ではほとんど下がることなく、藤田に任せられていました。 また、伊野波を中盤の真ん中に残して守備を徹底させることで、中央を固めてきました。中盤の守備の安定により神戸に安定したポゼッションをさせてしまいました。 一方、名古屋は櫛引のサイドから攻撃させられていた印象で、櫛引のクロスの精度が低いため、危険な場面を作ることが出来ませんでした。 ウェリントンを外して伊野波を入れたこと、イニエスタを前目で使ったこと、両SBが帰ってきて幅を取った攻撃を機能させたことの3点で、リージョ監督は前節からの修正をうまくしていきました。 後半は逆に名古屋ペースになりました。 後半に入り名古屋は、金井に代え和泉を投入し3-4-3にすることでリズムを取り戻しました。後半立ち上がりに同点に追いつき、後半は一転終始名古屋ペースでした。 和泉を置いた左サイドから多く攻めることができました。玉田や和泉や小林が守備意識高く持っていたことで、古橋のカウンター以外は、それほど危険な場面は訪れませんでした。 しかし、ポドルスキの重戦車の様な突破からゴールを奪われてしまいました。マッチアップした櫛引はここまでの疲れもあって着ききれませんでした。 終盤80分ごろには、玉田は足がつっていたようでした。しかし、ゲームメイクが利いていたので交代させられなかったと思います。終盤に投入された青木は技術の高さを生かしてスムーズにゲームに入り、チャンスメイクしていきました。しかし、猛攻も実らず1-2で敗れてしまいました。 後半は、3-4-3にする風間監督の采配によって、両ワイドの和泉と前田が先手を取

プレビュー)神戸 vs 名古屋~名古屋と似ている神戸、似て非なる川崎~

まずは、次節対戦する神戸の前節(vs川崎)のダイジェストから。 神戸はリーグ戦7試合勝ち星がなく、前節の川崎戦でも3-1でリードしていたものの3-5で逆転負けしました。3点取ったといっても、オウンゴールとスーパーミドル2発なので、崩して切ってのゴールではありませんでした。名古屋同様、川崎相手に力負けした神戸と次節では対戦します。 戦術家リージョの取った川崎戦での守備の調整 神戸は守備時に4-3-3の形で、川崎のDFラインに3枚を当てて、ビルドアップを阻止することを狙いとしていました。3-3は中央に絞っていましたが、川崎に面白いようにプレスラインを突破されていました。川崎は4-4-2だったので、右の家長、エウシーニョ、左の斎藤学、登里にサイドを使われ、3-3でビルドアップを停滞させることはできませんでした。 前半途中から4-4-2にして、4-4のライン間をコンパクトにすると共にサイドをケアする修正をリージョ監督はしてきました。しかし、最初SHにウェリントンを入れるのですが上手くいかず、入れ替えて古橋をSHに下げました。古橋は今の神戸の中で最も得点の臭いのする選手なので、川崎にとっては逆にありがたかったのではないかと思います。 後半逆転されてからは、4-3-3にもどして、また前から奪おうとしました。前半と違うのは、前線の3枚の真ん中がイニエスタという点です。イニエスタに前線の守備の追い込みを指揮させる意図でしょう。しかし、3枚の残り2枚がウェリントンとポドルスキなので、前線からのプレスは全く機能せず、川崎に崩されていました。 名古屋と似ている神戸、似て非なる川崎 名古屋、神戸、川崎は共にポゼッションを高め得点を奪い、相手の攻撃回数を減らすことを狙いとするチームです。しかし、神戸と名古屋はポゼッションを高めるために必須となる、 ネガトラ 時の即時ボール奪回が出来る選手構成になっていません。(なぜ必須かというと、ポゼッションのために密集している部分を抜けられると広大なスペースがあり、相手にとってチャンスになるからです。) そのため、名古屋は、ジョーやネットや玉田に試合を通してハイプレスを求めるのが難しいため、ある程度リトリートする時間と前からプレスをかける時間を分けていると思います。一方、神戸は、リージョ監督は前線からの