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5月, 2019の投稿を表示しています

プレビュー)仙台 vs 名古屋~4230411111210~

まずは、次節対戦する仙台の前節(vs清水)のダイジェストから。 (0秒でスタメン出ます。) 清水戦のスタメンから、ハモンロペス(レッド)と椎橋(トゥーロン)が欠場と思われます。一方、名古屋はジョー(怪我)と相馬勇紀(トゥーロン)が欠場と思われます。 最近のベガルタ 最近の清水戦、川崎戦、広島戦の前半をチェックした感想です。 これまで継続してきたポジショナルプレーをベースに、ネガトラと組織的攻撃が長所のチームといった印象を持ちました。順位の割に内容が良く(特に攻撃)、侮れません。 攻撃時は、2CBと2CHでボックスもしくはT字型を作りビルドアップします。SBはサイドレーン、SHはハーフスペース(HS)と比較的固定されており、2FWを含め前4人は比較的近い距離でプレーします。 ビルドアップの形はボックスとT字型を相手のハメかたに合わせて変えてきます。CHの椎橋と松下は、守備的・攻撃的という面でいうと等しく分担しています。どちらかというと刺す縦パスは椎橋の方が出している印象で、出場しないのは助かる部分になると思いました。 途中交代でシマオマテが入ってきたので、現在のCHサブの序列は一番上なのだと思います。初めて見たのでプレースタイルはあまりわからないのですが、”ゆっくりと適切なポジションを埋める”みたいなプレーが多かったので、正直どんな選手かわかりませんでした(汗)。 清水戦では2CHを釣り出した後に、FWの長澤やハモンロペスがCB前に下りてきて、再現よくボールを収めていました。ロングボールで前線に起点を作ることも使ってきます。ハモンに変わり出てくるであろうジャーメインも機動力に優れ、裏やサイドに流れて起点を作ってきそうです。 2トップに収めた後、HSに陣取ったSHの吉尾と石原がカットインなど変化をつけて、SBの永戸、蜂須賀が大外をオーバーラップして、クロスという形がメインの攻撃パターンと言えそうです。 ネガトラの出足、ポジションバランスは非常に良いです。SHが基本的にHSにおり、2トップも献身的に追ってくるのところが、ネガトラの良さにつながっています。 組織的守備時は、4-4-2です。この組織的守備時が、なんというか風間体制初期の名古屋というか、Jリーグに多い”相手のミス待ちふんわりブロック”というか...そんなに

レビュー)松本 vs 名古屋~何が起こったんだ?~

名古屋(H)0-1松本(A)/豊田スタジアム/2019.5.26 得点者(松):杉本太郎 まずは、13節 松本戦のダイジェストから。0秒でスタメン出ます。 多くの人が「負けるならこういう負け方だろうな。」という、”あるある”な負け方をした松本戦。 ジョーの不在、ルヴァンの疲労、トラップが収まらなかった、気の緩みなどなど、ふわっとした原因はいろいろ挙がりますが、実際に何が起こっていたかという事を私なりに解釈してレビューしたいと思います。 松本の守備の狙い 松本は守備時5-4-1、リトリートメインでいつも通りです。その中で名古屋用にチューニングしてきた最大の点は、5-4のライン間で受けさせないことの徹底だったと思います。 そのため、5-4のブロックをコンパクトに作ります。名古屋はブロックを広げようとSBを目掛けたサイドチェンジをしますが、松本はDFラインの端に位置するWBが前に出て対応します。そして、松本のMFラインがスライドを完了すると、出てきたWBはDFラインに戻ります。 この動きで、MFラインがスライドすることにより間延びすることを防止できます。また、名古屋はボールサイドの逆側に2人いることがないので、松本WBは後ろ髪を引かれることなく、名古屋SBにチャレンジできるという構図を利用しています。 また、松本はボランチにパウリーニョではなく、藤田息吹をスタメン起用し、名古屋の間受け対策を徹底させていたことも、影響大でした。名古屋の選手をイラつかせながら、黙々と仕事をこなす感じ、嫌でした。 前線の動きが少ないといった解説がありましたが、動く場所がない印象の方が強かったです。 このような状況で、最もボールを引き出していたのは赤崎秀平でした。しかし、上手くボールを収めることが出来ませんでした。(もう少し見たかった気が・・・)前半途中からシャビエルとポジションを入れ替え、真ん中ではシャビエルが頑張り、赤崎はダイアゴナルに走りこむというような工夫もしていました。一つでも合っていれば違った展開になったのも事実だと思います。 後半から、前田直樹を入れサイドに張らせて、単純に1対1の質的優位で勝つ方針に変えてから名古屋の攻撃は改善していきました。(SB相馬勇紀を使うなら、今でしょ!って思ってましたが...

レビュー)川崎 vs 名古屋~川崎へのリスペクトを込めて反省点~

川崎(H)1-1名古屋(A)/等々力/2019.5.17 得点者(名):マテウス 得点者(川):レアンドロダミアン 現地観戦 めちゃめちゃ楽しかったです。良いところを出し合う好ゲーム。若干、名古屋の方がチャンス数が多かったので勝ちたかったですが、引き分けは妥当な結果でした。 アウェー自由席寄りのバックスタンドに座ったんですが、水色の人ばっかりなのは想像通り。私もステルス調査のために水色の私服を着ていったのですが(魂は売ってません)、グランパスのチャンスやピンチの場面で思わず、「あっ」「うっ」ってなってたので、周りの人からして見れば、完全に変な人だったと思います。普通に、どちらでもない色の服にすればよかった・・・(後悔)。 「シャビエル、やべーな」みたいな会話はたくさん聞けて、”にまにま”してるのも変な人に拍車をかけていたと思います。 チャント 川崎の応援は、ゴール裏(正確には斜め裏)のチャントが、手拍子やマフラータオルによってゴール裏からバックスタンドにかけてずっと続いていて、一体感あるなーと思いました。 一方、名古屋のゴール裏は、声量・声のそろい具合・連続性が凄くて、めちゃめちゃカッコよくて、誇らしく思いました。「うっ!・・・うっ!・・・」のチャントには、まわりの川崎サポもザワついていました。(いい意味で。) 戦評 それではレビューに移りたいと思います。 まずは、12節 川崎戦のダイジェストから。0秒でスタメン出ます お互いに即時奪回を狙うチーム同士なので、中盤でバチバチと潰し合う場面が多いながらも、お互いに匠なビルドアップから押し込む場面を作り、お互いにアイデアと技術を尽くした決定的な崩しも見られるという好ゲームでした。 そんな中、お互いにサブ的な戦略であるロングボールから一点づつ取り合っての引き分けは、お互いのサッカーの完成度の高さ故の結末であった気がします。 パターン的な同じことが繰り返される場面が少なく、多様な局面が見られたので、レビューを書くのに、正直困っているというか、ポイントを絞りにくい感じです。そんな状態なので、気づいたことを何点かトピックスでお伝えします。 川崎左サイドの攻撃 比較的、川崎の左サイドの攻撃で押し込まれる場面が多かった序盤だと思ってい

レビュー)浦和 vs 名古屋~崩しの多様性~

名古屋(H)2-0浦和(A)/豊田スタジアム/2019.5.12 得点者(名):マテウス、ジョー 得点者(浦): まずは、11節 浦和戦のダイジェストから。0秒でスタメン出ます 今節のプレビュー記事はこちら。 浦和がタイでのALCを挟み日程的にアレだったこともありますが、名古屋の多彩な組織的攻撃が光った、今年一番のゲームになりました。 前節まで、調子が心配だったジョーも1G1Aの大活躍でしたが、ジョーに頼らずとも点の取れそうな崩しのパターンが多数見られたので、その部分を中心にレビューします。 組織的攻撃の崩し 名古屋は最近の試合では、ビルドアップの出口に困ることはほとんどなくなっています。 シミッチの存在が大きいこともありますが、SH(シャビエル、この試合では出ていないが和泉竜司)やCF(ジョーと長谷川アーリア)が下りてきて交互にビルドアップを助けると共に、これらの選手全員がライン間の中間ポジションで受ける才能があり、ビルドアップの出口となるためです。 そこで、次に大切になっているのがシュートに至る直前の崩し(キーパス)の場面です。 名古屋の崩しの目的地は、ゴールライン手前のハーフスペース(HS)になっています。この部分に侵入するのは基本的にSHとSBで、CFが侵入する回数は少ないです。 次に多用されているのはCF同士のパス交換です。 それぞれの崩しの場面で各ポジションの選手が背負っているタスクと、浦和戦の前半における回数(時間)をご紹介します。 SBの崩しのタスク SBはHSへの裏抜けが第一のタスクとしてあります(前半21、23、26、29、35、44分=6回)。CHやCBからの浮き球を、ダイアゴナルにサイドからHSにランニングして納めます。 一方、サイドのレーンの浮き球への裏抜けは42分の1回しかなく、HSを重要視していることが分かります。 次に、クロスに対してHSでヘディングで合わせて中に折り返すプレーがあります。(前半14、40分=2回)こちらは、宮原和也がジョーへアシストした2点目のようなプレーです。このポジションに高さで勝てるジョーではなく、SBを持ってくることが最近の試合では統一されている気がしています。(吉田豊も宮原和也も走りこんだヘディングは結

プレビュー)浦和 vs 名古屋~堅守、堅すぎ~

まずは、次節対戦する浦和の前節(vs磐田)のダイジェストから。 (0秒でスタメン出ます。) リーグ戦を追うごとに、負傷者が復帰/発生するたびにハードワークのできる選手が増えていき、これ以上ない堅守のスタメンが出来上がっている浦和。武闘派そろい過ぎです。(とはいえ、みんなうまいんですが)1試合当たりの被ゴール数は0.8点です。 しかし、得点をなかなか奪えない今年の浦和。1試合当たりのゴール数も0.8点です。ACLではシュート数0で引き分けという試合もありました。 「流石に攻撃にも力を入れないといけない」ということで、リーグ戦ここ2試合は守備時のフォーメーションを5-4-1から、5-3-2を中心にしたものに変えてきています。 一方の名古屋は、最近では磐田戦で5-3-2の守備に苦戦しています。 (その時のレビューはこちら) 磐田戦でも工夫して攻めていたのですが、浦和は守り方も少し違いますので、そのあたりを中心にプレビューをしていきます。 浦和の組織的守備 浦和は、2節前の清水戦から守備時に5-3-2をベースにしていました。因みに、清水は守備時に名古屋と同じ4-2-4でして、ミドルサードでプレスという形だったので参考になる部分の多い試合でした。 浦和の守備の基本は、ミドルサードに入ったところでプレスを開始し、①FWがサイドチェンジを切りサイドに誘導します。(以下、①~③は図と対応しています。白丸は浦和守備陣形を表しています。) 続いて、サイドにボールが入ったところ(名古屋でいうとSBが多い)で、②3CHが鬼スライドで寄せてきます。一般的に、WBが前に出て、FWやCHがカバーに来たところでWBが戻る方がオーソドックスな気がするのですが、浦和は、エベルトンー青木ー長澤の3人の機動力頼みで中盤を3人でカバーします。 浦和の守備はポジトラの布石 なぜ、この形になっているかというとFW2枚を前線に残すことで反撃に備える意図があります。③逆サイドのFWは、SB裏に走りこんでボールを受け、そこをカウンターの起点にするのです。 守備時5-4-1から5-3-2に変えてきた理由として、ここ最近の浦和の試合を見て感じるところは以下のような点です。 まず、組織的攻撃でなかなか点が取れていない所があります。ポゼッション率が

レビュー)湘南 vs 名古屋~シミッチが気迫の同点弾~

名古屋(A)1-1湘南(H)/BMWスタジアム/2019.5.4 得点者(名):シミッチ 得点者(湘):山崎凌吾 まずは、10節 湘南戦のダイジェストから。0秒でスタメン出ます。 オープンな展開大好き、トランジションで即時奪回しまくり、デュエル上等など今シーズン類似点の多い名古屋と湘南。一人が悪目立ちしたために、(直球の皮肉です。シミッチのことじゃないよ。)勝ち点2を失った印象ですが、それぞれ持ち味を出した試合でもありました。 それぞれの比較を中心にレビューしていきます。 〈アタックモメンタム〉 湘南、負けなくて良かった。 名古屋、勝ちたかった。 Shonan Bellmare - Nagoya Grampus Eight Live Score 〈守備〉 引用: https://www.sofascore.com/team/football/nagoya-grampus-eight/3136 左が湘南で、右が名古屋。上からデュエル、空中戦、タックル、インターセプト。 デュエルと空中戦で優位なのは、今シーズンの名古屋の特徴なのですが、まあまあ差のある方の試合なので、湘南相手にもここまでできていると見て良いスタッツ。勝ちたかった・・・ 〈攻撃時の前の向き方〉 名古屋は、ライン間のターンで前を向く。和泉竜司、長谷川アーリア、前田直樹とライン間の狭いところで前を向ける選手が多数いるので、そこからのスルーパスとそれに続くマイナスへのグラウンダーのパスで攻める。速いパスを足元に入れても正確なトラップが出来る技術のある名古屋らしい前の向き方。(ジョーの所でトラップが収まらない場合が多く心配。。。最高速のパスが来るから仕方ない面もあるけど。) 湘南は、レイオフ。ドリブルで突っかけてレイオフの繰り返し。WBもボランチもCBもどんどんボールホルダーを追い越す湘南の走力、サポートが生かされた前の向き方。 〈ゴール前の人数(前半)〉 名古屋は、前線に人数をかけられず怖さが出なかった。トランジション後に、長谷川アーリアの所に入れてタメを作り、そこからボールを配るのだが、追い越す選手が少なく、スピードが上がらなかった。アーリア、ジョー共に下がって受けたがるので、ゴール前に人数が不足。アーリアが受けるポ