ジュビロ戦は、最下位・解任ブーストという苦手条件のなか、決定機を多く作って完勝のウノゼロでした。今季10度目のクリーンシート。ちょっと、夏の補強もあり、嚙み合ってきた感じがする。
とはいえ、今回のブログはレビューじゃないよ。ちょっと前から書いていた、最近の名古屋について妄想している事です。
正直、名古屋はずっと、アンカーと2IHの3322よりも、ダブルボランチとツーシャドーの3421をやりたかったと思ってるんですよね。理由は守備時の最前列を3枚にしたいから。永井の獲得によりやっとワントップ適任者が現れたというところで、最近は3421が続いています。
とはいえ、最も長谷川監督が欲しかったのは「2列目の突っ掛け力」だったのではないでしょうか?3バック変更以降は、その人材探求の旅だったんですが、やっと決着したかなと。
今回のブログでは、「2列目の突っ掛け力」について書いていきたいと思います。
欲しかったのは2列目の突っ掛け力
「2列目の突っ掛け力」って言葉は造語です。
ミドルサードより前で2列目(シャドーかIH)の選手がプレスに行ったときに、相手のパスがズレるとか、ボールに“かする”とか、後ろの選手がパスコースを限定してインターセプトを狙えるとか、敵のビルドアップ隊の時間を奪ってボール奪取につながるきっかけを作ってくれるプレーぐらいの緩いイメージで使ってます。
昔よく言ったアリバイ守備の逆ですね。(年がばれる)守備で近くに寄せるけど、相手はパスを楽に回せて、何も起こらない・・・が連続することを断ち切るのが「突っ掛け力」です。「重廣力」とも言います。(言いません)
プレスのスイッチなんて言葉もありますが、スイッチ押されても、結局何も起こらなかったら意味ないんでね。良いかどうかは、何か起こったかで決める。そんな気持ちをこめた「突っ掛け力」です。
もちろん、リーグ浦和戦のように先制してブロックを作って守るという時間も必要です。そのような時間帯もありつつ、ショートカウンターを仕掛けたいときにはミドルサードより前で奪う必要があります。その時に生きてくるのが、突っ掛け力というわけです。
名古屋は、試合開始や札幌戦の様に前から嵌めに行く守備と、先制後やリーグ浦和戦などの様にじっくりブロックを作って引く守備とを、試合中・相手毎に使い分けています。
しかし、現状の様に得点が少ない状態を打破しようと思ったら、高い位置で良い形でボールを奪う回数を増やし、先制したいわけで。先制すると相手が浮いてくるわけで。相手が浮いてきてスペースがあるほうが生きるのが、名古屋の攻撃陣なわけで。すると、追加点を奪えるわけで。相手も焦って無理な縦パスを入れてくるわけで。さらに、良い形でボールを奪えるわけで。・・・順位もあがるわけで。
名古屋が好転するラストピース・・・それが「2列目の突っ掛け力」といっても過言ではないんですよね。
突っ掛け力としては、永井謙佑ももちろん素晴らしいんですが、重廣卓也と永木亮太の加入でチームの骨格が決まった感じがしました。
思い返せば、3バックに変更して前からボールを取りに行く場合に、1列目には3枚置きたくて、3322の場合にも仙頭が前に出て3枚にすることしていました。(以前のブログで書いた通り)
ミドルサードで3421化することで、仙頭が過負荷になり、攻撃の変化をつけられる重要なピースであるにもかかわらず、後半早めに交代する。これは2列目の突っ掛け力を長谷川監督が重視していた証拠ですね。
あと、宮原和也のIH起用、阿部浩之のレンタル、重廣卓也や永木亮太や内田宅哉の獲得。すべて2列目の突っ掛け力重視のあらわれですね。
阿部、斎藤、金崎らベテランがチームを離れる中、柿谷が残っているのは比較的長い距離を走って守備をする強度の部分の差なのかなと思っています。
夏の移籍を経てハセケンが欲しかった「2列目の突っ掛け力」を得ました。これからはやってもらわないと困りますよ、健太さん。フフフ
守備力は下がったのか?
25試合消化時点で22得点(16位)24失点(2位)。(引用:SPAIA 8/19時点)
得点力は置いておいて堅守は、今年も維持されています。
しいて言うと、セットプレーからの失点が8と少し多いぐらい。一時期、改善したのに何故だ!?
ブロックを作った守備は安定しています。また、ゴールキックやクリアなどは、事故が起こらないように大きく蹴ってボールを捨てる。セットプレーやスローインでたっぷり時間を使って、アクチュアルプレーイングタイムを減らす。この辺の、ネガティブトランジションの回数を減らし、強度を保つ工夫も継続されているところです。
マッシモ期ほど危ない場面は少なくないですが、あそこまでする必要ありますかね?それほど失点増えてないし、得点増やすためなら多少のリスクは・・・得点増えてない・・・
増えてないのは、前目でボールを奪えてないから。
ここ数年、前のほうの良い位置でボールが奪える時期は好調で、それができなくなってくると点が取れなくなって順位も下がっていきました。その意味では、酒井宣福の離脱は痛かったし、永井謙佑の獲得は最もチームの目指す方向にあった補強だったし、米本拓司は何で出て行った?(察し)。
その意味でも「2列目の突っ掛け力」は、ここ数年の課題を解決する可能性があると思うんです。
さらに、今年3バックに変えてからは、前向きの矢印の守備でボール奪取して、その矢印そのままに、多くの選手がカウンターになだれ込むような攻撃につながる守備にもチャレンジしているように思います。3バック以外はマンツーマン気味にどんどん前に行ってバイタルエリアが開いてる守備時あるでしょ?あれです。リスク負ってるんだから取りきってなんぼです。
ファストブレイクは完成するのか?
たらればですが、シュート数は10位(引用:SPAIA 8/18時点)だったりするので、もう少し点が入って順位も5位ぐらいでもいいのかもしれません。(ここらへんが妄想)
ただ、ショートカウンター指数(引用:football -lab 8/18時点)は40と21年の47から下がっています。ここら辺がやりたいサッカーとの乖離があって、突っ掛け力の強化に向かう要因にもなっていると思います。ちなみに、ロングカウンター指数は、51で21年の44から上がっています。3バックだからしゃーないか。いやよくない。
縦に早い攻撃で、敵DFをゴール方向に走らせながら、多くの選手が流れ込んで、DF-GK間にクロスを通して、スペースのある間に攻め切って、ゴールするんだ。マテウス、永井、相馬、森下とスピードとテクニックで勝負できる攻撃陣がそろってるんだから、その質の差で名古屋は勝負するんだ。と、心の中のリトルワイが申しております。
流派としては、スキッべ広島が一番近い。(これは妄想と言うより願望。広島ほどイケイケじゃないけど。)
ファストブレイクのエッセンスとして定番化してきた、唯一許された中央攻撃手段”藤井の攻め上がり”やクロス時に”逆サイドのWBがニアに飛び込む”などのエッセンスで点数が取れて、平均得点が1.3点ぐらいまで上がってくるといいんですけどね。ACL出場した2020チームと比較しても紙一重だと思うんですけどね。
その意味でも「2列目の突っ掛け力」でショートカウンター指数が高まり、全てが上手く回り出すはず。(重廣がすでに+3点ぐらい取っていてもおかしくないので、そこに一抹の不安が・・・)
ボール保持の骨格
名古屋といえばサイド攻撃。WBが前をふさがれがちなので、2列目(IH or シャドー)がWBの前まで移動したり、HVがWBの近くでサポートしてサイドで数的優位を取るのがボール保持の定番となっています。
また、WGやマテウスといった槍をピッチに残したいため、その周りの選手、特に2列目の運動量が求められるチームになっています。よって、2列目を仙頭、重廣、永木、内田で回せるようになったのは、チームのバランスをかなり高めそうです。2列目の獲得は、終盤のボール保持も安定させそうです。
2列目の突っ掛け力で、パズルのピースが埋まる(妄想)
さいごに
あとはナウドが点を取りまくって救世主になるか、アメフト体形の面白外国人枠になるか、それ次第。今は面白枠だと思ってる。
残り9試合、名古屋のお家芸、夏の補強ブーストに震えろ!!
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